生半可な気持ちで働くことはできない職場
介護業界は決して生半可な気持ちで働ける職場ではありません。だからこそ、介護に関連する資格を習得することがお勧めなのです。資格習得のメリットの1つには「恩師に出会える可能性があるから」ということも挙げられますね。
介護の資格では、現場の生の声を講座で紹介してくれるような名講師がいたりしますよね。名講師といっても確かに自分と相性があうかなどはわかりませんが、介護業界で働く人として、必ず自分のガイドラインとなってくれます。もちろん、専門的な知識や実務、教えてくれる講義自体も大変為になりますし、知識面・技術面で非常に重要なことを教えてくれる点も評価されるべきですが、それ以外にもメリットがあります。それが、自分の恩師となり得る点です。
介護を究極の形で表現すれば、それは人と人のコミュニケーションから成り立っています。つまりどんなに医療的なケアの技術力が高くても、感じが悪かったり、愛想が悪ければ要介護者に嫌われかねませんし、コミュニケーションがうまくいかなければ結局は高齢者をサポートできているとは言えないのです。このようにコミュニケーションが役割を持つ人間関係の中で、介護に従事する人が多大なストレスに悩まされることも少なくありません。このストレスとどうやって付き合っていくのかと考える際に、恩師がいればガイドラインになり、精神的な支えになります。資格習得の際に恩師と出会えれば、一生の宝物になり、介護業界で長く働く足掛かりとなります。
非常に密な人間関係の中で成り立っている世界
介護業界は決して狭い世界ではありませんが、非常に密な人間関係の中で成り立っている世界とも言えます。今や人口の1/3が高齢者となっている日本では、決して介護が身近で無いとは言えませんよね。
そこらじゅうで必要とされていて、介護施設や介護の車などは最近本当によく見かけるようになりました。しかし、一方で非常に狭い世界です。1人1人の要介護者と向き合い、精神的にも物理的にもサポートしてあげなければなりません。
そんな介護の仕事では精神的な苦痛を介護に従事する者が強いられることも稀ではありません。短期間で介護の仕事から離れてしまう人が多いのもその為ですね。せっかく働く環境が整ったのに、働き始めて支えがなく、介護の仕事を辞めてしまうのは勿体ないです。そんな時支えになってくれるのが、介護の資格を習得する際に出会った仲間なのです。だからこそ資格習得がおすすめなのですね。
介護業界での精神的な苦痛、肉体労働の辛さは同じ仕事をしている仲間だからこそわかり合えます。しかし同じ職場の先輩に話すと愚痴のようになってしまいますし、仕事に影響がでるのではと心配になり、誰にも言えない人が多いです。そんな中、資格習得の際に出会った仲間や、資格習得の際にお世話になった講師との人脈がとても支えになるのです。
同じ悩みを抱えたことがある仲間だからこそ、分かり合える悩みがあります。資格習得中に得た人脈や友人を大切にすれば一生の宝物になりますよ。
資格を習得のススメ
介護業界で働く人、働きたい人にはやはり介護の資格を習得しておくことをおすすめします。その理由の1つは「テキストが自分をガイドしてくれることもあるから」です。
介護の業界は幅広いですし、老人介護施設や在宅介護などの種類によって、様々な知識が必要となってきます。現場で学ぶことは介護の上で本当に大切で、介護の知識としては9割がた現場で学ぶと言っても過言ではないでしょう。しかし、いざそれを証明する資格試験を受ける際や、経験を活かして別の仕事先へ転職する場合、いくつかの知識は別の施設では常識でないことに気づかされます。介護に従事する人には、行く先々にある慣習的な知識も蓄えつつ、きちんと基礎的な知識に基づいて行動する必要があります。その上でその施設や病院ごとの知識を得ていくことで、本質は変わらない正しい介護行為を行うことができるのです。
しかし、基礎的な知識が欠落したまま、全て実践経験が軸となった知識だと、いざ転職したり、少し難しい資格試験を受けたりする場合に介護の正しい知識が無く、問いかけに答えられない可能性が出てきます。そんな中、資格を取得していればある程度正しい知識が身についていますし、万が一日々の業務で忘れてしまっていても、テキストを見て再度理解できます。また、何かに悩んでいたりする際、テキストが自分のガイドラインとなってくれることもあるのです。このようなメリットがあるので、介護に携わりたい人にはぜひ資格を習得してもらいたいものですね。
知識の向上のため介護資格は必要
介護は就労条件と自分の生活リズムによって、一度働けなくなる人も少なくない業界です。例えば、元々は介護業界で働いていたのにも関わらず、親の介護や夫の転勤、女性であれば結婚・出産・子育てなどの生活リズムの中ではどうしても介護に従事できないこともあるでしょう。
特に若い女性の場合は、結婚や出産・子育てによって家庭での仕事が忙しくなりますね。すると介護の仕事を日中にこなすことはできなくなります。短時間だけ介護関係の仕事でアルバイトをする人もいますが、なかなか子育てなどがあると自分の思っている通りに働けない期間が続くでしょう。そんな後、ブランクを経て子育てなどが落ち着き、さぁ介護業界での仕事に復帰しようという際に、自分の知識を固める為にも介護関係の資格を持っていると非常に有効です。
ブランクができても資格を持っている人の場合は、テキストが手元にありますよね。そのテキストがブランクを経た後でも、知識を思い出させてくれます。但し、この場合はあまりに古いテキストだと古い介護知識となってしまいがちです。最新の介護事情がどうなっているのかなども、介護関連書物などを確認して合わせて読んでみましょうね。
しかし何といっても、ブランクが合って資格を持っていない人にはぜひ資格を習得してもらいたいものです。今の介護と昔の介護の在り方は変わってしまっている可能性が高いです。昔と同じような対応が今では難しいこともあるので、資格を取って最新の介護知識を手に入れれば、より自信を持って職場復帰できるでしょう。
応用力の必要性
介護業界で働くと決めたら、ほどなくして資格を取ることをおすすめしている理由の1つは、「資格が欲しいと思った時にすぐ取れるわけではないから」です。
福祉や介護の資格は、もちろんペーパー知識だけではどうにもなりません。現場で得られる知識や応用力が非常に重要です。しかし一方で、先輩方が蓄えてきた基礎的な介護知識はテキストで学ぶことで短時間のうちにたくさんの知識を得られます。だからこそ、この基礎的な知識をきちんと持っているのを証明する福祉介護関係の資格が存在するのですね。
そんな介護関係の資格の頂点が『介護福祉士』という国家資格です。『介護福祉士』を習得する為には実務経験3年以上にプラスして「介護職員実務者研修」という資格の修了証が必要となります。しかもその資格は欲しいと思ったらすぐに手に入るわけではありません。最低でも450時間の講義を受けなければならず、費用も時間もかかります。その上、専門的な知識に加え、必ずスクーリングによって習うべき項目があります。つまりどんなに遠方でも通って講義を受けなければならない日があるわけです。自宅で学習できるのがメインの学校でも最低で2～10日は、通って学習しなければなりません。しかし、この『実務者研修』の資格が欲しいと思った時に、『初任者研修』の資格を持っていれば130時間の講習免除を受けられます。これは大きいですよね。この『初任者研修』も『実務者研修』も資格が欲しいと思ってすぐに取れるものではない上、『介護福祉士』に関しては期間が受験資格を満たす必要があります。だからこそ資格を得られるときに得ておくことをおすすめします。