介護業界で働くための覚悟
介護業界で働くのに、資格が必要ない雇用も見られますが、介護業界では資格を持って働くことをおすすめします。その理由の1つには「知識が無ければ挫折しやすいから」です。
介護業務は幅広く知識があればいいという問題ではありません。ほぼ9割は現場で学ぶと言っても過言ではないでしょう。実際施設によってはオリジナルの提言ややり方がある場合もありますし、様々な慣習があります。そんな中で初めて介護に従事する人にとっては目新しいことがたくさんあり、すべての事をいっぺんに覚えるとなると大変です。
しかし、働き先はもちろん即戦力となることを期待していますから、早く職場に慣れて、介護知識を得てほしいと考えていますよね。せかされながら学ぶ中で、どうしても間違えて覚えてしまったり、基礎ができていない上で応用をきかせなければならないこともあるでしょう。同じ職場で働く介護従事者の先輩は基礎が身についていますから、「どうしてそんなことをしたの？」と理不尽に叱られることもあるかもしれません。
すると、「どうして自分は介護業務をまともにできないのか」と落ち込んでしまいます。それは単純に介護に関する基礎固めができていない為なのですが、つい自分の常識的な部分が欠落しているのではと疑ってしまうのですね。そんな人間関係や自分自身のふがいなさを理由に挫折してしまうのは勿体ないです。『初任者研修』できっちりと基礎固めをして仕事につけば挫折しにくく仕事を長く続けられますよ。
未来を見ながら仕事ができるから
介護業界での雇用需要がますます強まる中で、介護に従事したい人が増える中、介護資格も充実してきました。しかし早急に人手が必要な介護業界では資格は無くても働ける場合も多いです。しかし、できれば資格をゲットしてから介護業界で働くことをおすすめします。その理由の1つは「未来を見ながら仕事ができるから」です。
介護業界で働く中で、介護業務をこなせるようになり、自信が持てるようになれば多くの人が「次のステップ」を考えるようになります。次のステップとは？と考えるにあたってとても重要なのが資格なのです。
例えば『介護福祉士』とまではいかなくても、働きながら『介護職員実務者研修』の講座を受け、資格を習得していたとしましょう。すると、いざ「介護福祉士」としてケアワーカーの仕事に携わりたいなどという将来の展望を描いた際、すぐに受験できますよね。
『介護職員初任者研修』の資格を持っていれば、その後は「介護施設の事務職をしたい」とか「介護のスペシャリストになりたい」という要望が生まれた際、次に必要な資格習得につながります。ステップアップが分かりやすく、未来の展望を描きながら働けるのが資格を持って介護業務に従事するメリットと言えますね。また、未来の展望が描ければ、簡単には挫折しません。
「将来、『介護福祉士』の資格をとって、施設を管理したい」などの夢を持っていれば、精神的に支えとなり、結果仕事を長く続けられる理由になります。
仕事の厳しさを理解して介護業界に従事したいものです
介護業界で働くには、就業先によっては資格を持っていなくても就業できる場合が多いです。しかし、資格が無くてもできる仕事を探している人が介護の仕事に就き、実際には現場で様々なことに困ってしまうシチュエーションに出会うことがあります。中には数日で仕事を辞めてしまうような挫折に出会う人もいますから、しっかりと仕事の厳しさを理解して介護業界に従事したいものです。
だからこそ、介護に関連する仕事に就く人には資格を習得して欲しいのです。その理由の1つは「資格取得で知識がある為、応用をきかせながら働ける」からです。
介護の究極の仕事内容は要介護者のフォローです。つまり、ピッチャーとキャッチャーの関係ですね。しかし残念ながらピッチャーがホームに投げてくれるとは限らないのが介護業界なのです。もしかしたらスタンドのほうに投げてしまうかもしれませんし、誰もいない所にファールボールを投げてしまうこともあります。そんなボールを賢くなるべく受け止めてあげるのが介護の仕事なのです。
一人でグランドを駆け回るのは大変ですから、工夫をし、応用をきかせて、言葉巧みにピッチャーにホームへ投げさせるよう誘導する必要があります。つまりこれが介護職の応用のきかせ方ですね。応用をきかせなければ自分自身が疲れてしまいますし、要介護者もイライラします。資格取得で正しい基礎知識を固めてはじめて、現場での応用がききます。だからこそ、介護従事希望者にはなるべく何らかの介護資格を習得してもらいたいのです。そのほうが自分自身が楽に働けますよ。
介護業界で働くことは厳しい
介護の職は実際のところ需要が高まり、資格が無ければ働けないわけではないでしょう。
超高齢化社会の日本では介護を必要とする人口が圧倒的に増しており、一方で働かなければ生活の苦しい人が増えている為、介護にあたる息子娘世代が減っています。つまり、介護はすでに家族単位で行うものではなく、家族の助けと介護サービスを併用しなければならない時代となったわけですね。そんな需要が増している介護業界ですが、働き手が足りていない環境から、どうしても就労条件が厳しくなりがちです。介護を必要とする人の中は24時間のサポートが必須の人もいますから、介護に従事する人の誰かがその人のサポートに当たらなければならないので、どうしても就労条件は不規則になりがちなのですね。
そんな中、なるべく自分の生活リズムや希望に沿った働き先を見つける為にも有効なのが介護関連の資格なのです。つまり、介護業界で働くにあたって資格が必要な理由の1つが「働く環境が良くなるから」だというわけですね。
介護が厳しい業界と言っても、実は一概には言えません。だいぶ体制も整ってきた中で、働き手に無理をさせない介護施設なども出てきています。しかしそのような施設は人気が高く、求人希望を出すとすぐに募集が締め切りになってしまう傾向があります。募集に間に合っても、周りはみんな資格保持者となると、資格を持っていない自分は採用時に不利になりますね。だからこそ介護業界に従事したい人はまず資格習得をめざし、早めに資格を取ることで即戦力となれることをアピールする必要があるのです。そうすれば人気の求人に受かり、働く条件も良くなりやすいですよ。
いろいろなな方向性
介護業界で働くと一言で言っても、様々な方向性がありますよね。病院内で介護職に就く人もいれば、老人介護施設で介護業務に当たる人もいます。
一方で在宅介護が必要な人口も増えており、より多くの在宅ケアワーカーが求められています。その為、在宅ケアの介護をメインに仕事をしている人もいますね。特別な介護としては痴呆患者などの扱いやケアなども介護にあたります。様々ある介護業界の中では、当然様々な道が開けます。
そこで、特に若い世代の介護業界従事者には、資格の習得をおすすめします。というのも、介護の仕事を長く続けた若い世代の方には、多くの問題点が見つかるからです。未来ある若者がこれらの介護の問題点に触れた時、改善点が思い浮かんでもそれをなかなか現場では言い出せない場合もあります。
特に資格が無ければある人から馬鹿にされたり下に見られることもあるでしょう。しかしきちんと資格を習得し、知識を証明すれば働く現場でもきちんと意見することができますし、何より資格があれば様々な道が開けます。例えばですが、頑張ってステップアップして『介護福祉士』資格をとり、自宅などを改装して介護関係の施設などを立ち上げることだって不可能ではありません。
しかし資格がなければ逆に、未来につながりませんよね。現状のまま、何も発展せずに毎日同じような介護業務に当たるようになります。そんな中モチベーションも当然下がってしまい、ついには介護業界から一旦退いてしまうような人もいます。目標を高く持ち、未来につながる介護の仕事をする為にも資格をぜひ習得したいものです。